ある時、知り合った人から教えてもらった葉巻(シガー)の世界。
もう、7年になるでしょうか。
体質的にお酒が飲めないのが残念ですが、世界には実に様々なシガーがあります。
ワインと同じく、世界中の富豪が自分のために巻かせたシガー や、トルセドールと呼ばれる葉巻職人が自らの人生をかけて巻いたものを少しだけ覗いてみたくなったのです。
葉巻というだけあって、全て葉っぱで出来ています。
刻んだ葉っぱを程度な大きさに切った葉で巻いています。
吸い口も巻いているので、吸う前にシガーカッターなどでカットする必要があります。
昔ののギャング映画でシガーの先をかじってペッと出すシーンは吸い口を作っているんです。
サイズは、シガリロと呼ばれるタバコサイズのものから、チャーチルと呼ばれる長さ20センチ太さ2センチほどのものまで様々です。
不思議なもので太くて長い方が味がまろやかで初心者向き。
長さの分、葉っぱがフィルターの役割をするんですね。
吸い口の形も丸いものから尖ったものまで様々。
ピラミッドと言う尖った吸い口のシガー は、カットする場所によって吸い口の太さが変わるので、その分入ってくる煙の量が変化して、自分の好みを探すことができる。
街に出て飲み屋さんなんかで吸ってると、珍しがって隣の人から話しかけられます。
値段は?肺に入れるんですか?など色々聞かれます。
シガリロと言う安いもので、一本100円ほどから、ヴィンテージ物だと一本数十万円と言うのもあります。
私が吸っているのは一本あたり800円程度のもの。
高いと思うかもしれませんが、ひと月に何本も吸いませんし、一本あたり1時間ほどもちます。
ゆっくり吸って少し時間を置いて、またゆっくり吸う。
急いで吸うと辛味だけが口に入ってきます。
そして、シガーは毎日吸う物ではないためかあまり依存性を感じません。
少し暗いお店で談笑していると吸いたくなったり、夕方に外のデッキで本を読んだり、休みの日に、お気に入りの音楽を聴きながらガレージの整理している時。
シガーは、肺に入れない口腔喫煙なのですが、鼻の裏側で感じる香りと口の中の粘膜から吸収されるニコチン分が、夢の世界に連れて行ってくれます。
吹かすと言う表現とはちょっと違っていて、鼻の裏まで一度入れてから口から吐き出すイメージ。
上手くできるまで少しだけ練習が必要です。
これが出来ないと葉巻の美味しさを知ることはできません。
時間のある時、何かを成し遂げた時、何も無い時、ゆっくりとシガーの先にに火をつけてゆっくり吸い込む。
シガーの美味しさを知っている者だけの特別な時間です。
お気に入りの味のシガーの、お気に入りの吸い方を見つけるまで旅は続くのです。